境界の食卓

10話「海だよ」

資料を返却するため、海沿いの町へ車を走らせる真壁円。「海だよ」「船」「夕焼け」と、見えているものをカイギデルへ伝えていく。なぜわざわざ言葉にするのか。その理由を知らないまま、二人で同じ景色を見る『境界の食卓』第10話。
境界の食卓

9話「膝裏」

古い温泉街を訪れた真壁円は、観光客の膝裏を何度も叩く奇妙なものに気づく。名前も由来も知らないまま、土地の人々には歩き方だけが残っていた。暮らしの中に受け継がれる小さな民俗を描く『境界の食卓』第9話。
境界の食卓

8話「デパ地下」

夕方のデパ地下で夕飯と鳥の餌を買う真壁円。食べ物があふれる売場で、誰も気に留めない奇妙な館内放送が聞こえてくる。カイギデルがその声を「飢え」と呼ぶ『境界の食卓』第8話。
富子

3話:気にしない富子

井森に言われ、真壁円の家を訪れた富子。庭の泉で出会った虹蛇には、なぜか知っているような、知らないような感覚があった。遠い過去を共有しながら、別々の時間を生きてきた二人が「再会」する『富子』第3話。
富子

第2話:容赦のない富子

井森に次々と怪異の仕事を送り込む富子。朝倉澪が加わったと知った彼女は、「本人が選んだなら」とだけ言う。千三百年前から残る井森家との縁と、富子なりの後始末を描く『富子』第2話。
富子

第1話:富子は、まだ帰らない

三千年近くを生きながら、今は23歳の歌手として暮らす富子。かつてイザナミだった彼女は、黄泉比良坂で転んで記憶を失い、幾度もの人間の人生を経て「富子」という自我を得た。天国でも地獄でもない第三の場所をめぐり、迎えに来たイザナギに彼女が告げる答えとは――。「帰れない」のではなく、「まだ帰らない」女の物語。
朝倉澪は同居中

家賃は半分

井森との家を出て実家へ戻った朝倉澪。父の入院をきっかけに仕事と家族、そして自分が本当に望むものを考え始める。そんな彼女のもとへ、井森から「霊を帰す仕事」を手伝わないかという誘いが届く。今度は誰かに選ばれたのではなく、自分で選んで同じ家へ――。そして二人の知らないところで、富子の計画も動き始めていた。
朝倉澪は同居中

第1話:とりあえず同居してみた

破格の家賃に惹かれ、見知らぬ男・井森とのルームシェアを始めた朝倉澪。喧嘩ばかりの共同生活の裏には、千三百年前から続く秘密と、彼女が選ばれた理由が隠されていた。「どこへでも行ける」ことを自由だと思ってきた澪が、初めて「留まる」という選択肢に向き合う物語。
自由は、半歩ずらす

半歩だけ逃げる

元病院を安く買ったものの、怪異を恐れ、家の半分しか使えなくなった家族。引っ越すお金もない相談者に、占星術師・遥、タロット占い師・彼方、霊能者・灯が示したのは、逃げることでも耐えることでもなく、今いる場所を「半歩ずらし」、自らの意思で自由を作る生き方だった。
自由は、半歩ずらす

シャインマスカットタルト

季節限定のシャインマスカットタルトが人気の食堂。もつ煮込み定食を味わう客の隣で、怪異の気配を感じた灯は遥と彼方に導かれ「茄子の間」へ。日常と境界が静かに交わる『自由は、半歩ずらす』の短編。
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