茶処 円相

茶処 円相

6話 「もてなしの形」

かつて古い茶釜は、ただ湯を沸かすだけの釜だった。旅人も、狐も、川のものも、名も知らぬ客も、一杯の茶で迎えられてきた長い年月。その「ありがとう」が積もったある雪の日、釜に初めて「もう一杯」という心が生まれる。茶処「円相」の店主さん、そのもてなしの原点を描く物語。
茶処 円相

5話 「席を外れる者」

茶処「円相」を訪れた男は、人ならざる客を珍しい「コンテンツ」として撮ろうとする。その無遠慮な振る舞いに、古い茶釜は彼への一杯を拒んだ。けれど十日後、男は一人で再び暖簾をくぐる。一度外れた席に、もう一度座る場所はあるのか。人と怪異を客として迎える茶処の物語。
茶処 円相

4話 「夜更けの茶談義」

人が帰った深夜の茶処「円相」で、急須や茶杓、湯呑みたちがひそかに茶談義を始める。明日の茶、人間たちのこと、そして夜更けに転がり込んできた正体不明の石。「来たから」と一杯を差し出す古い茶釜と道具たちの、誰も知らない夜の物語。
茶処 円相

3話 「笑い声の湯気」

朝から笑い声の絶えない茶処「円相」。婆さんたちは昔からの習慣に従い、人も怪異も分け隔てなく客として迎えていく。古い茶釜から立つ湯気には、いつしか皆の笑い声が溶け込んでいた。茶釜が人を支え、人もまた店を温める、不思議で優しい一日の物語。
茶処 円相

2話 「客として迎えられる一杯」

夕暮れの茶処「円相」に、古い茶釜から伸びる白い湯気が「席」をひらく。山のもの、川のもの、狐や狸、そして飢えた大きな怪異まで。人も怪異も、ここではただの客。茶釜の店主さんが一杯の茶で迎える、不思議で温かな茶処の物語。
茶処 円相

1話「店主さん」

古い町家の茶処「円相」。店を切り盛りする婆さんたちの奥で、古びた茶釜が静かに湯を沸かしている。真壁円だけが「店主さん」と呼ぶその茶釜は、ときおり蓋を鳴らし、人ならざる客の商いまで見守っていた。人と怪異が当たり前のように行き交う、少し不思議で温かな茶処の日常譚。
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