ねえ
昔の子供たちは
もっと生々しい肉の渦のなかで
ちゃんと地獄を見て
時に 悲惨に死んでいったんだと思う
血の匂いがして
痛みがちゃんと痛くて
傷跡が残るような
そんな まっすぐな終わり方
だけど今はどうだろう
私たちは 誰も傷つかない静かな部屋で
ただ 記号の渦に溺れている
画面の文字とか
誰かの視線とか
カタチのない煙みたいなものに
じわじわと 息の根を止められていく
ねえ
どっちの地獄が
ましだったのかな
私は別に 何もしないけれど
ただ 乾いた冷たい水路の底から
今日も消えていく記号を
ぼんやりと眺めてる
writing by 幽霊屋さん
